国籍確認訴訟傍聴に行って来ました!

4月21日(水)午前11時から東京地方裁判所で国籍確認訴訟の第1回口頭弁論が開かれました。フィリピンから4人の原告のうち2人のJFCとそのお父さんが来られ、意見陳述が行なわれました。意見陳述したのは石山博美さんと長女ヒロコさん(20)、丸山峰男さんと3男ダイチくん(12)です。ダイチくんもヒロコさんも出生から3カ月以内に日本大使館や日本の市町村役場に国籍留保届けとともに出生届を出さなかったため、日本国籍を喪失しています。

4人の意見陳述はとても素晴らしくそれぞれが説得力を持ち心に響いてくるものがありました。ダイチくんのお父さんの丸山峰男さんは5人のお子さんがいますがきょうだいのうちダイチくんだけが国籍喪失をしています。熱意を込めて裁判官に訴えていた姿が印象的でした。
「国籍法12条は、親の過失とも言えない過失に対し、親を罰せずに無実の子どもの国籍を剥奪するという不当なものです」「ダイチは私の正式な結婚後に生まれた嫡出子です。嫡出子であるがために国籍法12条の適用を受け、本来生まれた時点で日本国籍を持っているのにもかかわらず、兄弟の中で唯一人、日本国籍を失いました。これは大きな矛盾ではないでしょうか。私が正式な結婚をしなければ、ダイチは日本国籍をもらえていたはずで、結婚をしたがために子どもが国籍を失ってしまったなどという法律のどこに合理性があるのでしょうか。」「親にとって、子どもが平等でないことほど辛いことはありません。日本国籍を失った子が自分の人生設計を他の兄弟と同じにできないことを知っているために、親の苦しみは大変に重いものとなっています。」

ヒロコさんのお父さんの石山さんは「1週間の遅れでヒロコが国籍を失ったことを知りました。娘の将来を左右する1週間がそれほど重大事なのでしょうか」「自分を責める気持ちが消えたことはないと」と一言一言をかみ締めるように意見を述べていました。

この日のことはマニラ新聞でも紹介されています。
http://www.manila-shimbun.com/series/sights/series189906.html

JFCネットワークでもフィリピンで出生した婚内子298人のうち、約7割の205人が日本国籍を喪失しています(2009年度活動報告書)。丸山さんたち第1グループに引き続き、第2グループとしてマリガヤハウスの喪失ケースの子どもたちが原告として訴訟に参加を予定しています。いよいよですね!