新規来日ケースJFCユースへのオリエンテーションを始めました

最近、10代後半または20代前半のJFCのユースたちの来日が増えています。彼/彼女たちの両親は結婚してなくて父からの認知がすでにあるもの、あるいはなくて認知請求を希望するもの、または両親は結婚してますが、日本国籍を喪失してしまっているもの(現在の国籍法では外国で生まれた婚内子は出生後3ヶ月以内に国籍留保届とともに出生届を在外日本大使館または日本の市町村役場に提出しないと日本国籍を喪失してしまいます)で、日本国籍の再取得を求めて来日する青年たちです。彼/彼女たちは日本語はほとんど話せないため、できる仕事も限られていますし、経済的に余裕がないため日本語を学ぶ機会もありません。今後、こうした青年たちが増加していくと思われますが、こうしたユース対象に来日後、オリエンテーションを持つことにしました。というのは、フィリピンでの生活が貧しいものが多いため、日本に来てアルバイトでも仕事をしてお金を稼ぐことができるようになると、非常に豊かになった気がするのでしょう。日本での生活がeasy goingになっていく青年たちも増えています。日本の生活は決して楽ではなく、こうした青年たちが日本のワーキングプアー層に組み込まれていくのをみるのはかなりつらいものがあります。日本人の子ですから、日本で暮らす権利はありますが、日本で暮らしていくためには日本語の習得や技術の習得、将来の人生設計などについて本人たちにもっと真剣に考えて欲しいため、KAFINセンターのアガリンさんやセサールさんからのオリエンテーションを今後も開いていくことにしました。

今回は、11月初めに来日したユキちゃん、23歳。父への認知請求を希望しています。「お父さんに電話をしてみたい」というので駄目もとで電話をしてみたらたまたま電話口に出た父親と生まれて初めて話をしたユキちゃんは感激で胸いっぱいに・・・。ユキちゃんの母親も感無量で涙を流していました。「ぜひ会いたい」というユキちゃんのリクエストに「考えます」というお返事でした。娘と父親が会う日が近いうちに来ることを願ってやみません。